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成まりブログ芸術・文化

07年6月14日(木)

和装・伝統産業の危機打開、再生のために

 日本共産党京都府議団・市議団が開いた「和装・伝統産業の危機打開をめざす懇談会」には、50人以上の関連業者らのみなさんにご参加いただきました。

 府議団から「たけうち」倒産などの影響についてのアンケート結果を報告し、佛教大学の芳野敏郎教授から「地域のネットワークで、新アイデアや商品化、流通経路開拓にとりくんでいこう」との問題提起があり、その後、参加者から次々とご意見をいただきました。

 「生産から販売まで必死に開拓してきたが、『たけうち』倒産の影響で先月から支払い金額が激減。白生地も買えず物がつくれない」(下京区・染呉服)、「織屋から『生産縮小で織るものがなくなった』と言われ、とうとう私は解雇される。行政が緊急の仕事確保を」(西陣・手機職人)、「新製品をつくり展示会を東京でやってみた。デザイナーや問屋に呼びかけてニーズに合う商品をつくっていきたいが、やっぱり資金が必要」(企業組合)、「後継者の問題がずいぶん出されている。いまの職人とともに将来の担い手を育てるには、まとまった量も必要。以前の、国の雇用創出事業では職人どうしのネットワークと“ものづくり”への意欲という貴重な財産が生まれた」(上京民商)、「工房を設立して、1年に1人ずつだが後継者を育成している。暮らせる賃金の保障が大切」(綾織工房)などなど、2時間に及び貴重なご意見をたくさんいただきました。

 …深刻ななかでも、京都ならではの高い技術を誇りに、みなさんが必死に新しいチャンネルを開こうとしていることを感じました。こういうときこそ行政の本腰入れた支援が必要です。この声を必ず国政に届けなければ!

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07年6月 8日(金)

自衛隊による違憲・違法の国民監視活動に抗議の申入れ/キャラバンで左京、東山、山科へ/西陣労働者懇談会

 自衛隊による国民監視活動について、党京都府委員会として抗議の申し入れをおこないました。

 西山とき子前参院議員や民主団体・労組の代表とともに、自衛隊京都地方協力本部に「違憲・違法の監視活動の全容を明らかにせよ。謝罪し、ただちに中止を」との抗議文を手渡し、「内部告発の文書には京都の市民集会やデモが監視・記録されている。京都のどこにこの部隊がいるのか」と訊きましたが、回答はなし。謝罪や全容解明についてもありませんでした。

 それどころか、帰り際にはこちらの承諾もなく広報室が写真撮影。私は中座したのですが、参加者の抗議で画像を削除させたそうで、まったく何の抗議なのかわかっていないようです。

 また今日は、左京→東山→山科と10ヵ所で街頭宣伝。左京区では絵本をつかった「すくすく子育てトーク」に参加して、絵本『はらぺこあおむし』(エリック・カール)、『ななしのごんべさん』(田島征彦)などを紹介しながら、パパもママも子育てと仕事が両立できる働き方、戦争はあかん、医療費など子育て応援予算を思い切って、と思いを話しました。

 夜は、西陣労働者との懇談会へ。「たけうち倒産などで会社の仕事ががた減り。解雇されそうになっている」「20台ある織機のうち3台しか動いていない。休業補償も減らされ、びっくりするような手取りしかない」と悲痛な声・声・声…。そして「『ワーキングプア』『ネットカフェ難民』を増やす政治では、西陣の未来はない。いっせい地方選で勝ったように参院選でも勝とう」との激励もいただきました。

 …ほんまにそのとおり! 西陣をはじめ、ものづくりのまち京都を壊す、庶民増税や「構造改革」政治にノー!の審判下すたたかいです!

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07年6月 4日(月)

フルイミエコさんのこと

 参議院選挙事務所の看板が、ずいぶん人気です。京都市立芸大の先輩で画家のフルイミエコさんに描いていただいたものです。

 フルイさんの絵には、植物の芽やつぼみ、椅子など、有機的なエネルギーを感じさせるモチーフが登場します。

 数年前から、母親の認知症などをきっかけに、離れていた両親と一緒に暮らすようになり、家族のつながりや支えあいをつよく感じるようになったそうです。

 以前には、哀しい眼をした子どもがしばしば登場していたキャンバス。「戦争で犠牲になる子どもたち。怒りをそのままぶつけていた。でもいまは、そういうしんどいことを越えて、どんな世界であってほしいのかを表現したい。誰も一人では生きていけないし、寄り添ったり支えてくれる人々があって、人生があるから」と言います。

 いよいよこの連載も最終回。人間らしく$カきることが奪われる時代に、さまざまな美術・芸術に携わる方々を訪問するなかで、暮らしとともに「心を豊かに耕したい」という共通の思いを聴きました。あわせて「京都はものづくりのまち」「平和憲法を変えてはいけない」との声も。

 人間らしく・ものづくり・平和…その熱い願いを届ける参議院選挙。

 フルイさんからも「ピカソの『ゲルニカ』には、惨禍の目撃者としての女性が描かれています。目撃者は告発者となり、希望へと続きます。…多くの人々が、あなたの中にその姿を見いだすでしょう」と素敵なメッセージをいただきました。

 がんばるぞ! (『京都民報』6/10付アートdeArt掲載予定)

*フルイミエコ展7/21(土〜29(日)御池画廊(京都市北区今宮通新町東入ル北側 TEL075-492-3083)

*参議院事務所でもミニ展覧会開催中

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07年5月17日(木)

「アール・ブリュットの顔」――魂の叫び

 ギャルリー宮脇の「アール・ブリュットの顔」展。60点を超える作品はどれも特別な濃密さです。

 カラフルなロボットのような肖像が繰り返し登場するのはポール・デュエム(ベルギー)の作品(写真左)。農夫だった彼は保護施設で70歳の時から毎日規則正しく描き始めたそうです。

 ローゼマリー・コッツィ(ドイツ)によるドローイングは、ドキリとするような眼差しと不自然に首や手足が折り曲げられた人物(写真下)。ナチス強制収容所生活を体験し、幼くして家族が崩壊した経歴のもち主です。

 「アール・ブリュット」とはフランス語で「生(き)のままの芸術」を意味します。文化の影響を受けていない、精神の根源的な衝動から創造される芸術を指し、提唱したジャン・デュビュッフェだけでなく、ピカソやクレー、シュルレアリスムにも影響を与えたといわれます。

 その作者は、心を病んだり、囚われの身だったり、ハンディキャップをもつ、日曜大工愛好家などの無名の人々です。孤独のなかで自分のためだけに制作され、死後に膨大な作品が見つかることも少なくありません。

 近年は、美術の専門教育を受けていない人々や、既存の枠組みでとらえきれないものも含め、広い範疇で「アウトサイダー・アート」と呼ばれるようになっています。

 「欧米では美術館での企画も多いが、日本ではまだ少ない。今回紹介したのは海外では有名な作家ばかり。ぜひ見てほしい」とオーナーの宮脇豊さん。

 …なんと言えばいいのでしょうか。魂の叫びを聞いたような、驚きと衝撃が残りました。 (『京都民報』5/27付「アートde Art」掲載予定)

*「アール・ブリュットの顔」6/2(土)までギャルリー宮脇(京都市中京区寺町二条上ル東側)TEL 075-231-2321

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07年5月 4日(金)

西山高原アトリエ村展へぜひ

 「アトリエ村展」をご存知でしょうか。西京区の西山高原のアーティストたちが、自宅や工房を開放して、絵画や彫刻、陶器、木工をはじめユニークな作品を展示・販売しています。5月連休恒例のこの展覧会、今年でなんと20年め。*本日までです!

 写真は、当初からのメンバーで実行委員長の貴志カスケさん(市立芸大の先輩)の野外彫刻。滴る水はどこから???のシリーズは大人気です。

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07年5月 2日(水)

“型絵染”絵本は伝える−田島征彦さん

 絵本作家の田島征彦(ゆきひこ)さんを、新作「どろんこそうべえ」原画展(ギャラリーヒルゲート)に訪ねました。シリーズ4作目は、軽業師(かるわざし)そうべえが、子どもになって土の中の世界を冒険するお話です。

 「双子とはやっかいなものです」と征彦さん。双子の弟、征三(せいぞう)さんと、幼い頃から絵描きになろうと決めていたけれど、「セイちゃんと違って手先が不器用だった」征彦さんは、「弟と違うものを作らなければ」と京都市立美(芸)大の染織図案科へすすみ、型染を学んだそうです。

 会場の絵本原画も、目の覚めるような鮮やかな型染で、そのうえに筆が入り、染めと絵の具の風合いも独特。征彦さんは型絵染(かたえぞめ)″と呼んでおられます。

 同時に、征彦さんの絵本には、ユーモラスと反骨精神、弱者への優しさがあふれています。

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07年4月27日(金)

北大路ビブレで青年早朝宣伝/京都彫刻家協会展で佐野賢先生と

 今朝は青年のみなさんとの「成まりと一緒にがんばろう宣伝」で、北大路ビブレ前へ。新井府議とともに、憲法記念日にむけて、9条改憲や国民投票法案に反対する世論を大きく!と訴えました。

 午後、府立文化芸術会館で開かれている京都彫刻家協会展へ。「やぁ、がんばっとるなぁ」と聞き覚えのある声。…市立芸大時代の恩師、佐野賢先生とお会いすることができました。

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07年4月18日(水)

『じごくのそうべえ』の田島征彦さん、木村重信氏に出会う!!

 『京都民報』の対談シリーズで、絵本『じごくのそうべえ』で子どもたちに大人気の田島征彦さんとの対談が実現しました。

 染色作家として活躍する田島さんは、京都市立美(芸)大の大先輩。各地の「9条の会」での講演や絵本の読み聞かせもされています。…5歳のときの空襲体験をもとにした絵本『ななしのごんべさん』、昨年の「京都保育のつどい」での読み聞かせには、衝撃を受けました。

 その大阪・堺大空襲のことや、沖縄県立芸大で学生たちと沖縄戦をテーマに作品を制作したこと、憲法への思いなど、話し合いました。

 …絵本の伝える力ってすごい。伝えようとする作家のエネルギーってすごい!と感じたすてきな対談でした。*『京都民報』5月13日付をお楽しみに

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07年4月16日(月)

北山杉、恵方へ――山田実展

 東山区のギャラリーはねうさぎに、京都市立芸大の先輩である山田実さんの個展を訪ねました。

 「EHO‐恵方」と題した個展会場には、北山杉を使った立体が北北西の方角を指して並び、設置場所の緯度・経度・高度のGPS計測値が記されるとともに、アトリエのある京北地域で採録した水音がスピーカーから流れます。焼きと金彩が施されることで木の素材感がいっそう際立ち、水音は北山杉が育った場所をイメージさせるようです。

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07年4月 1日(日)

川上力三さん、作陶50年めの挑戦(ギャラリー恵風)

 京都を代表する現代陶芸作家・川上力三さんの個展を訪ね、お話を聞きました。

 今年で作陶50年になるという川上さんは、戦後の前衛陶芸をリードしてきた「走泥社」のメンバー。京都の若手陶芸が結成した走泥社は、従来の焼物の皿・壷という実用的な形を捨て、「オブジェ」など彫刻的な新しい表現をひらきました。

 「若い頃、僕は“社会派”と言われていました。安保闘争や蜷川知事の時代の空気がそうだったんでしょう」と川上さん。大量消費社会や戦争への告発など、外に向かう作品を発表し、遺跡や建造物を連想させる数メートルもの大作も知られています。

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07年3月23日(金)

フリマの若手アーティストたち/伏見保育園宣伝/上京業者演説会

 京都文化博物館周辺で開かれているアートフリーマーケット(25日まで)に立ち寄りました。京都を拠点とする若手作家や職人による手づくり作品のブースが、屋内屋外に200くらい並んでいます。…出会ったアーティストを紹介します。

 綾部の黒谷和紙職人、ハタノワタルさん。“日本一強い紙”を探していたのがきっかけで黒谷和紙に出会って10年。ふすまなどの他に、オリジナルのかばんや小物を夫婦で作っているそうです。私も、小物入れを1つ買いました。

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07年3月20日(火)

ギャラリー訪問/左京でコンビニ訪問、青年雇用アンケート

 今日は、4年前にアメリカによるイラク戦争が開始された日。…自衛隊のイラク派兵、改憲論議、教育基本法改悪、国民投票法案…と、4年前には予想もしなかったようなスピードで世の中がまずい方向に引っぱられています。同時に、「9条の会」など、それをゆるさない国民の側の力も大きく…。

 そんなことを考えつつ、朝は京都市役所前で市職員後援会や原田完府議と一緒に宣伝。午後は、芸大の知人の展覧会などギャラリーを訪問しました。

*中信御池ギャラリーでは、上野(あがの)真知子さんのファイバーワーク(繊維造形)。ワイヤーやてぐすをつかった空間にフルーツが浮いていたりして、なんだか春めいた作品です。夫が銅駝美工高校の時にお世話になった縁で、以前、上野先生の個展の搬入を手伝わせていただいたことがありますが、スリリングな体験(!?)でした。「第19回京都美術文化賞」受賞、おめでとうございます!!

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07年3月19日(月)

山本哲三展…手の平で感じる展覧会

 「つなぐ みつめて いのち」というシリーズ企画展が哲学の道近くのギャラリー揺(ゆらぎ)で始まり、第1回は彫刻家の山本哲三さんです。大理石&和紙に包んだ木材の作品は、素材の組み合わせが絶妙の柔らかさをかもし出しています。

 ちょうど在廊だった山本さんにお話を聞くことができました。「いのち」を抽象彫刻で表現することの難しさを感じていた頃、ちょうど「皇室に男児誕生。体重2558グラム」というニュースを聞き、赤ちゃんの重さを石で感じてもらうような作品を考えたそうです。会場に並ぶ作品は、世界最小から最大までの赤ちゃんの体重とほぼ同じ重さで、「ぜひ抱き上げてみて下さい」と山本さん。そっと手の平に抱き上げて、ひんやりとしたその感触に「赤ちゃんってこんなに重かったかなあ」なんて思いました。

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07年3月14日(水)

狂言師の茂山童司さんと4年ぶり対談/山科演説会/伏見・醍醐建設後援会

 『京都民報』の対談シリーズで、狂言師の茂山童司さんと4年ぶりにお会いし、狂言や演劇をはじめ日本・ヨーロッパの文化や人々のこと、憲法9条etc.興味深いお話をいっぱい聞かせていただきました。

 ちなみに写真は、狂言の笑い方を童司さんに教えていただいているところ。…すご〜い!?(これだから候補者はやめられません!!)

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07年3月13日(火)

“重税やめて”3.13統一行動/ギャラリー訪問

 全国統一の重税反対行動が京都では23ヵ所で行なわれ、地元右京の行動でごあいさつしました。集会&デモには約400人が参加。四条通から西大路三条の右京税務署までの怒りの唱和は、ほんとうにすごいものでした。

 「患者が病院から追い出され、介護ベッドまで取りあげられる異常事態」(社保協)、「景気回復は大企業だけ。仕事確保を」(京建労)、「本業だけで食べていけない業者が7割。アルバイトと『兼業』や貯金の取り崩しで生活」(民商)、「増税は改憲とつながってる。戦争する国はあかん」(平和委員会)、とみなさんの決意表明。私も「庶民から吸い上げて大企業・高額所得者に配るような政治は許せない。日本共産党は国会と府・市議会で税金のムダづかいを正し“いのちづな”として奮闘してきた。『投票一揆』で逆立ち政治を正そう」と呼びかけました。

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07年3月10日(土)

乙訓で山田・みながわ府会候補と/東山区六原小演説会/国領五一郎という人

 すごい青空ですね〜。春ですね〜。午前中、府会候補の山田ちえ子さん(向日市)、みながわ朋枝さん(長岡京・大山崎)と大きな街宣車で宣伝しました。スピーカーが昇るんです。遠くまで声が届きます。でも車体が大きくてちょっとハプニングが…。

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07年3月 7日(水)

文化に市場原理はなじまない――京都国立博物館調査から

 京都国立博物館などの独立行政法人化から5年。国会に出された文化財研究所との統合案をめぐって、井上哲士参議院議員の調査(2/28)に同行しました。

 館内の文化財修復工房では、絵の裏打ち紙を水で少しずつ溶かしてピンセットで剥がしていく作業を見学。1日がかりで10cm角くらいしか進まないそうで、仕上がった絹本の仏画は20ヶ月かかったとのこと。仏像修復では、三十三間堂千手観音像を、一巡すればまた最初からと半世紀以上も続けているそうで、気の遠くなるような作業ですが、「次の世に引き渡す」という話が印象的でした。制作当時の色・形の復元ではなく、数世紀を経た文化財をこれ以上傷まないようにして後世に引き継ぐというのです。

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07年3月 1日(木)

京都国立博物館へ井上哲士参院議員とA

京都国立博物館調査つづき〕 さらに新春特別陳列展などを学芸課長さんらに案内していただきながら、文化財研究や展覧会企画についても聞きました。

 十数年から半世紀を超えるスパンで研究を積み上げ、その成果を独自に展覧会に組み立てても、貴重な研究成果ほど入場者数と比例しない(むしろ反比例)で、苦労をされているとのこと。

 昨秋の「京焼(京のやきもの)展」も、4半世紀にわたって建仁寺などの蔵を洗いざらい研究したうえにたった最新の成果だったけれど、入場者数ではあまり伸びなかったそうです。

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07年2月28日(水)

京都国立博物館へ井上哲士参院議員と@

 井上哲士参議院議員の京都国立博物館調査に同行し、文化財の修復工房などを見せていただきました。

 視察は、国立博物館などが独立行政法人化されて5年がたち、さらに今国会に文化財研究所との統合法案が出されていて、その審議のためのものです。

 まず佐々木丞平館長を訪ね、雪舟の〈天橋立図〉(!)が正面に掛けられた館長室で懇談しました。

 スタッフからも「経営努力で得た収益は自由には使えず、運営交付金は減るばかり。文化財購入費を削らざるをえず、国民的価値のある文化財が海外へ流出してしまう」「財務省は『数』で評価するが、大量客の大型企画ばかりはやれない。質を落として遊園地のようになっていいのか」との声。さらに、一般管理費15%削減や経常経費5%削減も課せられ、「博物館の本来の使命が果たせない。文化予算はなぜこんなに少ないのでしょう」との館長さんの言葉を、たいへん重く聴きました。

 続いて、館内にある文化財修復工房を見せていただきました。絵画などの修復をしている岡墨光堂では、絵の裏打ち紙を刷毛の水で少しずつ溶かしてピンセットで剥がしていく作業の最中で、ベテラン技術者でも1日かかって10cm四方くらいしか進まないそうです。全ての裏打ちを剥がす→欠けた穴に合う紙を手すきで作製→新たな裏打ち、という工程。ほぼ仕上がった絹本の仏画は20ヶ月かかったとのこと。また、仏像などの修復をしている美術院国宝修理所では、三十三間堂の千手観音像1000躯の修復を、一巡すればまた最初から、と半世紀以上もやっているそうです。

 …どちらも気の遠くなるような作業ですが「次の世に引き渡す」という言葉が印象的でした。制作当時の色や形を復元するというのではなく、数世紀を経てきた文化財を、傷みが進行しないように手を施し後世に引き継ぐ、という視点。…修復材料やそれを作る人がいなくなる危機も深刻だそうで、これらは絶対に「市場原理」や「効率」では測れない貴重な営みだと痛感しました。  〔つづく〕

 「独法化以後、活性化のために努力して入館者も増え、ずいぶん変わったと評価される」と館長さん。けれど、がんばって“ノルマ”を達成しても、財務省からは“右肩上がり”(ノルマ引き上げ)の収入増が求められ、大変な苦労をされているんだそうです。

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07年2月19日(月)

「凜々RinRin展」へようこそ!

 「成宮まり子と一緒に! 凜々RinRin表現と未来展」が、ギャラリーかもがわで始まりました。

 誰もが芸術文化と関わり、人間らしく生きられる世の中をつくろうと、日本共産党美術家後援会が呼びかけていただいたもので、京都市立芸術大学でお世話になった先生や先輩をはじめ、絵画・彫刻・版画・書など、50人を超える方々から約70点もの作品が寄せられました。“ものづくり”を生業(なりわい)とするみなさんが、その手仕事の成果で応援していただけるなんて、こんなに嬉しいことはありません。感謝・感激です。

 18日の出展者のみなさんとの交流パーティーでは、「まさか君がこんな道を選ぶとは思ってもみなかった」「周りの美術家にもどんどん応援が広がっているよ」との声や、「ものづくりの町京都から、どうしても芸術畑の国会議員を誕生させたい」「私は、藤田嗣治の戦争画を見て御国のために命を捧げようと思った。でも絵描きになったきっかけも藤田だった。とにかく戦争はいかん」というお話、「そういえば美大出身の真鍋くん(大山崎町長)はどうしてる?」なんていう話題まで飛び出したりして、とってもたくさんの励ましと勇気をいただきました。

ぜひ、展覧会なんか行ったことがない、という方も足を運んでみてください。26日(月)までです。

*ギャラリーかもがわ(京都市上京区堀川通出水西入ル一筋目東北角)

(『京都民報』2/25付掲載「アートdeArt」)

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07年2月18日(日)

長岡京市でみながわ候補と/凜々展パーティー

●長岡京・大山崎府会のみながわ候補と

 午前中、保育園保護者会の用事をすませ、午後から乙訓へ。みながわ朋枝府会候補、小原長岡京市議と一緒に5ヶ所で宣伝しました。…天気が回復してきたからか、人が多いです。家もみっちり。しかも子ども連れが多い多い。 これってやっぱり長岡京特有かなぁ〜。

 ●「成まりと一緒に凜々展」パーティー

 夕方は5時から、ギャラリーかもがわでの「凛々展」交流パーティーへ。

 こくた衆院議員も駆けつけていただき、日本画家の久保田壹重郎さん、染色家の高谷光雄さん、彫刻家の貴志佳史さん、建築家の蓮佛亨さんをはじめ、出展者のみなさんからさまざまな励ましをいただきました。

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07年2月13日(火)

「凜々RinRin成まりと一緒に〜表現と未来」展が14日スタート

 党美術家後援会のみなさんにより開いていただく「凜々RinRin 成宮まり子と一緒に〜表現と未来」展は、いよいよ明日(14日)からです。

 場所はギャラリーかもがわ(京都市上京区堀川通出水西入ル東北角)。

 昨夜の搬入作業にご挨拶に行くと、佐野賢先生(市立芸大)や高谷光雄先生(精華大)をはじめ、京都市立芸術大学の先輩方や関西を中心に活躍するアーティスト有志のみなさんから、約50点もの作品が寄せられ、所狭しと並べられていました。  …ほんとうに感謝、感激、ありがとうございます。

 搬入作業では、貴志佳史さんの水の滴る作品(写真)の“ひみつ”を、ついに知ってしまいました。…それにしても立体の搬入は大変です。売れたらさらに大変かも。

 ちなみに私の夫の黄瀬充(いちおう陶芸家)も出品していますが、これは私のお気に入りのオブジェで、部屋に飾ってあったもの(ほんとは売りたくない…)です。

 26日までです。ぜひたくさんのご来場をお願いします!

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07年2月 7日(水)

音楽家後援会コンサート/国会正常化で“共産党の独自色”

●いっぱい花咲かそうコンサート
 党音楽家後援会の手によるコンサートを開いていただき、地方選候補者とともにごあいさつしました。  出演者は、“合唱隊 桂”(党西京事務所にたびたび練習の歌声が響いていた)や、マリンバの戸田文代さん(芸大の音楽学部友人のお母さま。娘の保育園にも演奏にきてくださった)、ソプラノ歌手の福島佐容子さんなど、これまでも親しくさせていただいている方々ばかり。

 そのうえ、せのお直樹市議(ハーモニカ)や上原ゆみ子府会候補(ピアノ他)なども登場し、さすが!と感心して聴きいりました。

 …音楽とは豊かな言葉をもったものですね。そして音楽も美術も、芸術・文化は国民みんなのもの。いま、人間を「使い捨て」「機械」扱いし、「格差と貧困」を広げて生きる希望も奪う政治や、人生を狂わせる「戦争する国」へ再びすすもうとする勢力に対峙して、「人間らしく生きよう」「子どもたちの未来に戦争あかん」という人間の大合唱を響かせ、2つの選挙勝利をひらきたい、と思いました。


●国会正常化――「共産党の独自色発揮を」と『産経』論説
 国会が正常化し、審議再開へ。今日明日、柳沢発言と「少子化」問題の集中審議。…国会から目が離せません。

 この経過をめぐって日本共産党の立場について、未明に市田書記局長と穀田国対委員長が会見しています。その大要は…

@柳沢大臣発言は重大で罷免すべき。しかし要求が受け入れられないからと「審議拒否」するのはまちがい。審議で問題を追及すべき。

Aところが、与党が単独で審議をスタートさせるいう不正常な国会運営がおこなわれたので、抗議し退席した。これは「審議拒否」ではない。

Bわれわれは国会正常化へ、5日には「与野党国対委員長会談を」と、6日には「補正予算の補充審議をまずすべき(補正予算が与党単独採決という事態は40年ぶりの異例なので)」と与党に申し入れ、与党側は「傾聴に値する。…誠意をもって対応する」と答えた。

Cそして6日深夜に与野党国対委員長会談が開かれ正常化された。われわれが提案してきたことが実って大変よかった。 …というもの。


 この日本共産党の立場をめぐって、『産経』(2/6付)論説が、「共産党が、…審議拒否に全面依存する民主党などと一線を画している」「野党3党に同調したように見えるが、最後は違う」と書いています。住専国会(96年)でも新進党・小沢一郎氏が「座り込み」に出たときに志位書記局長(当時)が事態打開に動いた、「『審議拒否はしない』というのが党の基本方針」と紹介して、「民主党がグズグズしている今こそ共産党の独自色発揮を。即時に審議復帰を」とのご提案です。

 〜結果としては、この後(6日)に、共産党の再度の申し入れどおりに与野党国対委員長会談が開かれ正常化へすすんだわけで、そういう意味で論説のとおり“独自色の発揮”がおおいにできたもの、と思います。

 …ただ、こうした経過は、多くのみなさんには正確に伝わりにくいですね。

 そういうなかで「審議拒否」のような“派手さ”に目を奪われることなく、「共産党の独自色」に注目してくれている論説もあるんだなぁと、感心して読みました。

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07年2月 5日(月)

「戦争と芸術」展、藤田嗣治と戦争画

 京都造形芸大で開催された「戦争と芸術」展(〜2/2まで)。藤田嗣治の戦争画〈南昌新飛行場爆撃ノ図〉――自衛隊施設に展示されている絵が、防衛省の協力で例外的に公開されると聞き、足を運びました。

 日本軍が中国飛行場を爆撃して強行着陸。敵機を炎上させて制圧する場面を描いたもので、武勲を称えて軍人たちの名前も記された“正統派”的戦争画です。

 藤田の戦争画では昨年回顧展の〈アッツ島玉砕〉などが有名です。が、最近の「戦争の悲惨さを表したもの」「戦争画は『反戦画』ともいえる」との「再評価」が、私は気にかかります。

 悲劇の場面を描いたら『反戦画』なのか? 藤田自身はどう考えたのでしょうか。

 …「絵画が直接御国に役立つと言ふことは何と果報なことか。私は右の腕は御国にささげた気持ちでゐる」と語り、「国民総力決戦美術展」(1943年)に出品した〈アッツ島〉の画の脇に、国民服に防毒マスクを掛けて立ちお辞儀をした、とのエピソードがあります。

 戦争の「大義」を信じ進んで加担した画家。その意図や姿勢を抜きに「評価」することは、画家を操った日本の侵略戦争と軍国主義の深刻な誤りさえも「抜き」にすることにつながると感じます。

 そして“正統派”の戦争画が、いまも防衛省に「教育資料」として飾られていることほど不気味なことはありません。

 芸術作品の評価って何だろう。人々の幸せ、愛、平和、人類の発展方向、…。

 藤田嗣治をめぐり、私もまだまだ考え続けています。
  (『京都民報』2/11付掲載「アートdeArt」)

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07年1月25日(木)

墨と遊ぶ―神門やすこ展

 のびやかな墨の線が描き出す子どもたち。神門(ごうど)やすこさんによる「墨と遊ぶ」展を訪ねました。

 子どもの頃から絵が好きだったやすこさん。高校卒業後、人形劇団京芸に入団したことがいまの絵をささえていると言います。

 劇団では、人形劇役者として保育園に「体験入園」するという稽古≠ェあったり、宣伝用ポスターや舞台美術を手がけるようになって、「子どもの表情やしぐさを細かく見るだけじゃなく、全身で気持ちを表現するような絵を描きたいなって」。

 その後、筆遣いの基本を身につけたいと書道と水墨画を学んで墨の線≠ノ目覚めます。「生きた線。上滑った線じゃなくて紙に食い込んでいく線。勢いや力強さ、しなやかさが一本一本にあるんだと知ったんです」。

 自らを「ズボラで追い込まれないと描けないタイプ」と言いますが、「追い込まれて描き出すと100枚くらい描いて捨てるんです。ヘッドホンで音楽を聴きながら、気持ちがどんどん高まってきて、『あれ〜、こんな線、描こうと思っても絶対描けない!」っていうのが生まれるんですよ。自分でも思いもよらないのが」。

 モデルは?と訊くと、「気がついたら子どもたちを見てますね。電車の中で抱っこされてる赤ちゃんのお尻のぷくっとふくらんだ線とかね〜」とにっこり。…そんなやすこさんにかかると、不動明王や千手観音さまもかわいらしい子どもになってしまいました(写真)。

 あったかく元気になれる展覧会。運が良ければ、会場で描いているやすこさんに出会えるかも…。

*神門やすこ展 2/11(日)まで ギャラリーかもがわ
京都市上京区堀川通出水西入ル上ル Tel 075-432-3558
              (『京都民報』1/28付掲載「アートdeArt」)

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07年1月21日(日)

たばこ革新懇/芸術文化の懇談会/事務所開き

●たばこ革新懇でトーク 伏見区の日本たばこ職場革新懇の新春のつどいでごあいさつ。「会場からの声をぜひ」とお願いすると、次々と手が挙がり「保育園をつくるとか子育ての母親たちの支援をもっとやってほしい」「年金切り下げの一方で増税ばかりだが、消費税の増税分はどこに消えたのか」などの声に1つひとつに答えました。

 退職された方からも「地域に帰って選挙をがんばる」「西山とき子さんの大ファンだった。今日のやりとりを聞いて、成宮さんを絶対国会に送りたい」と激励をいただきました。ありがとうごさいます!


●芸術文化関係者との懇談会 つづいて芸術文化関係者と党京都府委員会との懇談会に出席。京都府文化功労賞を受賞された藤沢薫さん(写真:右から2人め)をはじめ、演劇人や映画人らのみなさんから意見や要望をききました。

 「能楽はこのままではつぶれる。西山前参院議員に鼓(つづみ)の調べ緒の問題をとりあげていただいたが、いまも能楽器を作る後継者不足が深刻」(能楽奏者)、「映画の撮影現場で働く労働者が派遣や請負ばかりになり、戦争直後に戻ったようなありさまだ。製作技術の継承が心配」(映画製作者)、「劇団の学校公演というのはヨーロッパではありえず、設備のととのった劇場でやるのがあたりまえ。けれども日本では、子どもたちが学校公演以外で生の演劇を観る機会はほとんどない。その学校公演への援助もないのが京都市」(人形劇団)、「演劇鑑賞は中年女性がほとんどで、男性しかも若い世代ほど少ない。ひどい働き方の反映だろう」(鑑賞団体)、「娘が『やまびこ座』に通っているがステージに立つ顔が輝いていて『居場所』と感じているようだ。子どもをめぐる文化の状況をもっと良くしていきたい」(舞台衣装製作者)、などなど。

 …専門家である1人ひとりから、非常に重い問題提起をいただきました。

 おおもとには、日本の政治が大企業の利益中心主義で、そのもとでの芸術・文化政策が質量ともにたいへん貧困であるという問題が横たわっています。提起された1つひとつの問題解決をはかりながら、この面からも「逆立ち」政治を変え“人間らしく”を大切に生きられる国にしたいと、つくづく感じました。


 他、今日は、左京区でひぐち市会議員の事務所開き、下鴨・葵の新春のつどい、京建労旗新春開きでごあいさつ。風邪ぎみで「初弘法さん」宣伝はキャンセルに…スミマセン。

 土日は大変なスケジュールになってしまいますが、それだけさまざまな運動が広がっているということですね。

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07年1月14日(日)

亀岡市議選告示/前進座公演

●亀岡市議選、立花たけ子候補の第一声 本日告示で定数26に32名立候補の激戦に、日本共産党から立花たけ子、田中ゆたか、並河あい子、苗村かつよ、ばばたかしの5候補が全員当選をめざします。

 5人とも私もよく知るメンバーで、子どもの医療費無料制度の拡充や市立病院建設をはじめ、市民といっしょにねばりづよく運動し市政を動かしてきました。国や市のいいなりに住民税や国保料、介護保険料の負担増をすすめた自民・公明・民主などの「オール与党」と違い、税金のムダづかいを市民の立場でチェックし、今回あらためて、国保料の1万円値下げ(1世帯平均)や子どもの医療費小学校卒業まで無料化などを公約しています。定数が減らされたもと、このねばりづよくて力のある5人全員が当選すれば、実現へ大きく一歩進むことはまちがいなし! …投票日は21日。亀岡のお知り合いにぜひお声をかけてください。
●前進座観劇で中村梅之助さん、嵐圭史さん楽屋訪問 党京都府後援会の新春恒例「前進座観劇会」で、舞台前の中村梅之助さんと嵐圭史さん(写真)の楽屋を訪問させていただきました。

 梅之助さんは今年77歳になられるそうですが、1月の南座公演の後もほぼ1年間舞台や映画の予定が入っていて、夏には吉永小百合さんの「父親役」もされるとのこと。…実は私は、小さい頃からかなりの時代劇ファンで、なかでもテレビの『遠山の金さん』は必ず見て、見られないときにはおばあちゃんに話を聴かせてもらう、という小学生でした。そんなわけでナマ梅之助さんを観られる前進座観劇会も毎年欠かしたことはありませんが、まさか梅之助さんと握手をする日が来るとは幸せ! 候補者でよかった!! …お歳を感じさせないパワフルな梅之助さん、ほんとうにいつまでもがんばってください。

 また、嵐圭史さんは今回の『五重塔』の主役、大工の「のっそり十兵衛」を演じられましたが、ほんとうにすばらしかったです。ストーリーもわかりやすく、とてもよい観劇会でした。

●たんぽぽ初春のつどい 下京女性後援会「たんぽぽの初春のつどい」で、西脇いく子府議、山中渡市議とともにごあいさつ。大正琴や日本舞踊にお茶会と、初春らしいすてきなつどいでした。

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07年1月 9日(火)

経済人ご挨拶/民主府市政の会

 西新道商店街の安藤理事長と原田府会議員の案内で、京都商工会議所をはじめ京都の経済界にごあいさつにうかがいました。

 商工会議所では、西田常務理事や山下事務局長にお会いしました。「成宮さんたちがワーキングプアのことをあちこちで演説しておられるのを聞きます。経済格差の現れとしてそのとおりだと思う」とのこと。また「格差社会のことをどの党も言われるようですが」とおっしゃるので、「私たちは、格差の原因、ここを正せと訴えていきます」とお話しました。

 また、西浅(株)の児玉社長にお会いし、昨年の定率減税縮小などの影響をうかがうと「デパートは高級品が売れているというが景気はまだまだ厳しい。今後、定率減税を全部なくしこのうえ消費税を上げるとなれば"とどめの一撃”になってしまう。賛成しかねる」とのご意見。

 中央卸売市場では京都全魚類卸協同組合の八木専務理事は、年末の消費需要について「落ち込みは激しく、取り扱い量も金額もめちゃくちゃだ」。魚価についてうかがうと、「輸入は海外消費が増えて魚価が上がっている。国産は低いまま横ばいで、日本海の産地では輸送料など採算が合わず外国産に押されたまま」とのお話でした。

 他にも、西陣織工業組合や関谷染色社長(元友禅組合理事長)、白木染道社長(京都工芸染匠協同組合相談役)などにごあいさつ。…『京都新聞』の取材陣同行、「アポなし」(『京都』の依頼により)で大勢で急に押しかけたのですが、どこでも快くお話を聞かせていただきました。

 …お話を聞いて、京都経済を元気にするには消費者=府民の“ふところ”をあたためてこそ!という点での意見の一致を実感しました。庶民増税に医療・介護の負担増、その上消費税増税だとか、目先の「低コスト」追求のあまり「ワーキングプア」を増大させる政治では、地域にお金が回るわけがありませんね。
 もっともっと、経済界で活躍するみなさんとお付き合いし、ご意見を聞いていきたいと感じました(安藤さん、原田さん、スペシャルサンクス!!です)。

●『日本の青空』大澤豊監督と 夕方、『京都民報』企画で『遥かなる甲子園』『GAMA―月桃の花』『アイラブピース』などの映画監督大澤豊さんと対談しました。
 「9条の会」の呼びかけに「自分も何かしなければ」と衝撃が走ったという大澤さん。「映画人9条の会」を結成するとともに、今春公開の『日本の青空』という作品では、ずばり日本国憲法の制定過程を描くそうです。…GHQの「押し付け」だと言うけれど、実はGHQが参考にしたのは日本の民間「憲法研究会」の草案だった、その中心になった鈴木安蔵を追うというストーリー。
 大澤さんは「若者にとっつきやすい作品にしたい。3月10日頃には仕上げたい」と編集作業に急ピッチでかかっているそうです。
 『アイラブピース』(アフガン報復戦争後、地雷で足を失った少女を描いた作品:2003年)の現地ロケなどハラハラするエピソードも聞きながら新作への期待を膨らませました。

 安倍首相が「改憲を参院選の争点に」と言った今年、まさに“憲法対決”にグッドタイミング。京都でも多くのみなさんに観ていただくように私も力を尽くします。

 
●新春レセプションで真鍋新町長 夜は民主府・市政の会の新春レセプションへ。大山崎の新町長真鍋さんが「発言はアドリブなし。書いたものを用意する習慣になりました」と原稿を広げ、町政の現状や展望について慎重に言葉を選んであいさつをされました。…住民や職員とともに財政再建など困難に挑んでおられる姿に感銘! 小さな真鍋さんがとても大きく見えました。私も応援します!!  「九条」の酒樽で鏡割り、乾杯のあと、成宮は西山とき子さん、井上哲士参院議員とともに各テーブルをまわり、選挙勝利への決意を述べました。

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07年1月 5日(金)

日曜美術館30年展

 「日曜美術館」といえば、多くのファンをもつNHKの美術番組。放送開始は1976年だそうで、そういえば私も小学校の頃に見ていたなぁと…。その30周年記念展はおおいに楽しめます。

 なんといっても放映された映像と作品とで構成されているのが特徴で、「アトリエ訪問」では、あの岡本太郎が「絵でございます、というようなもんね、まあとてもつまらない。計算づくで描いちゃダメね」と語りながら、150号の真っ白いキャンバスにぐいぐいと黒の線を描き、赤・黄・青の色をぶつけていく姿からは、画家のポジティブな力が伝わってきます。山口華楊、秋野不矩など京都由来の作家も登場し、貴重な映像です。

 また、著名人や作家が作品を語るシリーズでは、手塚治虫が〈鳥獣戯画〉を知って「漫画というのは何百年ちっとも変わってないじゃないか」とカルチャーショックを受けた話や、この番組によって広く知られ「日本のゴーギャン」と言われた田中一村(いっそん)を回想する奄美大島の人々、建築家・安藤忠雄氏が「生きることはつくること」とモネや棟方志功を語っているのを興味深く見ました。

 「この絵はどうやって描いたの?」「何を表現している?」と訊いてみたいけれど訊けないという経験は誰にもあると思います。そうした「?」に答えてくれ、作家や作品をますます好きになれる展覧会です。もう少し作家ごとの作品数があれば、と感じましたが…。 (『京都民報』1/14付 「アートdeArt」)

日曜美術館30周年展 1/21(日)まで 
  京都文化博物館(京都市中京区三条高倉) 一般1000円

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06年12月19日(火)

西山高原アトリエ村展

 「西山高原アトリエ村展」の20周年プレ企画がありました。アトリエ村(西京区)には40人ほどのアーティストがアトリエをもっていて、毎年5月の「アトリエ村展」には多くの人々が訪れます。市立芸大の先輩もたくさんいて、私も楽しみにしています。

 展覧会というと、美術家や専門家だけが集うように思われがちですが、「アトリエ村展」は全然違います。アーティストが自分のアトリエに作品を並べ、数年前からは西山高原に仕事場をもつ大工さんや住人たちも参加するようになり、まさに“村をあげて”の一大アートイベント。

 …おもしろいのは、作家の仕事や住み家が公開されることです。子どもたちや犬が走りまわっていたり、本棚にたくさんの蔵書があったり、お年よりを介護していたり、…作品とともに、その背景にある作家の生活そのものが垣間見られ、アートは暮らしとつながったものなんだなって実感します。来年20周年を迎える「アトリエ村展」へ、ぜひ足を運んでみて下さい。

 プレ企画の会場となった「京都・小米(こごめ)庵」は、私の住んでいる右京区の西院近くの町屋ギャラリー。もともと西陣の染め屋だったのを改装して、「京都アートカウンシル」という市民団体が運営しています。訪れたときにも、自然・有機農法についての集まりがあって、中庭で火を焚いて、京大農学部の先生が「ホンモノの野菜を食べさせる」とか。…暖かみのある照明の下で、集まる人々がすぐ友人になれるようなすてきな場所です。 (『京都民報』12/24付「アートdeArt」掲載)

 京都・小米庵 京都市右京区西院小米町34 075-332-5436

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06年12月 7日(木)

大山崎山荘美術館のこと

 好きな美術館は?と訊かれたら、私は大山崎山荘美術館を挙げたいと思います。

 天王山山麓の斜面に高々とテラスを掲げるこの美術館は、大正から昭和初期に実業家・加賀正太郎が建てた山荘を修復したもの。大山崎町の新町長・真鍋宗平さんの案内で訪ねました。

 モネの《睡蓮》も有名なのですが、私のお気に入りは民芸などの陶器コレクション。なかでも河井寛治郎、濱田庄司らとともにバーナード・リーチ作品に出会えることが嬉しい。

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06年11月22日(水)

青野平パステル画展

●青野 平さんの「八幡堀」
 画家・青野平さんの個展がはじまり、迫ゆうじ府議候補(上京)とともにうかがいました。

 会場には山々や民家の風景を描いた印象的なパステル画が並びます。私は滋賀県近江八幡の水郷を描いた「八幡堀」(写真上)という作品が気に入りました。この構図で多くの人が描いていますが、青野さんの作品には外への広がりと画家自身の率直な喜びがあらわれていて新鮮です。

 「法学者から見て、教育基本法『改正』案の与党のやり方はひどすぎる」と弁護士でもある青野さん。

 東京都による日の丸・君が代の強制を違法とした東京地裁の判決のことで、「判決を下したのは私の後輩だが、法に照らせば当然の判決。やっぱり地裁は第一審だから、法に基づいて正確に判断しようという気概をもっている。それに比べても政府はひどい。日本は法治国家ではないのか、と言わなければなりません」と述べられ、「憲法も教育基本法も『押しつけられた』と言うが、いいものはいいんですよ」と現行法を守り生かすことの大切さを強調されました。

 法の専門家からの指摘に納得。がんばります。

 *青野 平パステル画展 〜11/26(日)まで 10:00〜19:00
  ギャラリー吉象堂(中京区三条通り柳馬場東入ル 西村吉象堂2F 

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06年11月21日(火)

画家の“生き様”

●夏の花園(油彩・未完)遠藤剛?
 観る者に、正視することを強迫する絵があります。画家・遠藤剛?(ごうき)さん――私が芸術を志して京都へ来た頃にお世話になった先生を、山中わたる京都市議とともに、18年ぶりに個人美術館に訪ねました。

 自然や人体など対象の構造を執拗にとらえようとする太い線のデッサン。構造の追求と、生命感あふれる色彩という、一見対立するものが統一された油彩。すべての作品は現場で制作され、まるで自然との取っ組み合いの産物のようです。

 絵は、気晴らしや娯楽でなく全身全霊の仕事、「生き様であり、告白である」と遠藤先生。…“生き様”という言葉を聞き、「ああ、そうか」と思うことがありました。

 今夏、京都国立近代美術館に人々が行列した「藤田嗣治展」。技巧的でかっこうがよく、人物も猫も「戦争画」さえも器用にこなした藤田の線。しかし何かが決定的に足りない、と私は感じていました。

 その「何か」とは、まさに画家の“生き様”なのだと思います。

 技巧でなく本質、傍観者でなく当事者…あらゆる意味で、二人は好対照かも知れません。

 「芸術とは精神の理想の追求であり、その対象は人生の現実」だと。なにものにも介入されない人間の自由な意志が大事だ、芸術こそ、腐敗した社会で憎悪や国境を超える力をもつと熱弁され、「平和憲法は変えてはならない」との思いもうかがいました。

 以前と変わらぬバイタリティーあふれる鋭い眼が、「君の生き様は?」と強く問うています。71才の生き様に、私も人生と仕事への熱いエネルギーをいただきました。(『京都民報』11/26付 アートdeArt 掲載)

*遠藤剛?美術館・秋季特別展 11/14〜30
 13:00〜19:00(月曜休館) 入館料:大人500円
 京都市下京区猪熊通高辻下ル Tel075-822-7001

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06年11月 5日(日)

ソウル・フラワー・ユニオンと赤旗まつり

 4日、赤旗まつりに行ってきました。

 中央舞台で参院候補者紹介(写真上)があったから、というよりも、私のお目当ては、ソウル・フラワー・ユニオン!!

 …あの阪神大震災後に、救援・追悼の出前ライブや路上チンドンで「がんばろう」「インターナショナル」などの労働歌や戦前の流行歌を唄って被災者を勇気づけた彼ら。私は10年ぶりでしたが、予想以上に心を掴まれ感動をもらいました。

♪〜極東戦線異状なしって感じやね
 この惑星じゃ 今も子どもらが
 虫けらみたいに「ママ」と叫んで死んでゆく
 …この戦争をやめさせろ!
 (イラク・ファルージャ虐殺を告発した「極東戦線異状なし!?」)

 被災地や難民キャンプ地で歌い、9・11やアフガニスタン、イラクに向き合って「非戦」を掲げ、いろんな市民集会に出たり、最近は東ティモール独立記念コンサート出場や『映画・日本国憲法』(ジャン・ユンカーマン監督)の音楽も担当してきたソウル・フラワー・ユニオン。

 さらに今回心を揺さぶったのは、ボーカル・中川敬さんの言葉です。

 「まさか赤旗まつりに出ることになるとは…」と言いつつ「この出会いは一生忘れない」とステージで叫んだ彼が、『しんぶん赤旗』(11/5日付)に「この10年、市民運動系イベントにはたくさん出てきたけど、共産党は初めて。この意味を考えてほしいよ(笑)。大同団結。今しんどい人にとって、よりましな社会をつくっていこうやないかということやね」とコメントを寄せていました。

 …彼らの想いの深さと勇気、“出会い”そのものに、心から感謝します!

(5日付『しんぶん赤旗』より)

 ラッキーなことに、ライブを終えたメンバーと参院候補者が舞台袖ですれ違うという場面があり、私は「ありがとう」と叫びました。後で手にしたCDには、「このアルバムを世界中の『殺すな!』の声の連帯に捧げます」のメッセージ。
 …やっぱり、出会うべくして出会ったのかな。

 大同団結、連帯。私もこの“出会い”は一生忘れない。

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06年10月31日(火)

大山崎町の真鍋宗平さんのこと

 「真鍋さん勝ったで。議員も6人全員いけるで」――10月22日深夜、府北部3会場の演説会を終えて到着した宿に、その明るいニュースは飛び込んできました。

 大山崎町長に当選した真鍋宗平さんは、京都市立芸(美)術大学の先輩。しかも、私の恩師である佐野賢さん(市立芸大教授)と同じ彫刻科に籍をおき、辻晋堂氏や堀内正和氏らのもとで学生時代を過ごしたという話を、選挙応援でご一緒したときに聞いていたので、ほんとに嬉しい!…“ものづくり”に携わってきた真鍋さんを、“まちづくり”のプロデューサーに選択した大山崎町の住民に熱い拍手を送ります。

 “ものづくり”に関わってこの際もう一言。美術・芸術というと「至上」とか「孤高」がイメージされがちですが、実際はそんなことはありません。

 真鍋さんご自身による『みちすがら』にも、学生時代に制作のための作業小屋をみんなで作ったりしながら「前衛的なデパート」の「雑多」な中で考えてきたことや、ウインドディスプレーから始まり、博覧会やまちづくりのプロデューサーとしての仕事のなかでは、多くの人々や組織と「気の遠くなるような会話」を積み重ね、事情を聞き整理してきた経験が紹介されています。

 …なにかをつくりだすという仕事というのは、みんな「コラボレーション」や「セッション」(共産党的に言えば「双方向・循環型」)なんだなと、思います。

 「これらを通じ、ぼくは聞き取りととりまとめの能力を飛躍的に高めた」と真鍋さん。

 住民とコラボレートした新しいまちづくりへがんばって下さい!ほんとうに応援します!
  (『京都民報』11/5号掲載)

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06年10月18日(水)

棚田と鬼の里は元気


 大江町在住の大槻博路さんの作品展は、その名も「鬼の里は元気」。ふるさとを描いた「棚田シリーズ」は、盛られた絵の具が田んぼの土そのもののようです。

 米と酒米をつくる農民でもある大槻さんが、「棚田」を描き始めたは10年程前から。それまでは「画室シリーズ」としてアトリエの中を描いていたそうです。「今から思うと、東京や大阪という『都会』から戻ってきて、何を描いたらええのかわからんかったんやね」。…転機になったのは外国への旅。よその国から故郷を想い、帰郷して、そこに広がる棚田が日本の原風景だと気づいたといいます。

 「田んぼの土を耕す、すると色が変わる。水を張り田植えをすると、またガラッと変わる。稲が育ち穂が出て、黄金色になる。…大地に、絵を描いてるんですよ」との言葉には、絵と同じように、自然と向きあう労働と根を張った生活の実感が滲んでいます。

 そういえば、「文化」という言葉の語源は「耕す」であり、「搾取」の語源も自然に働きかけて成果を抽出するという意味だと聞いたことがあります。マルクスも『資本論』で「自然と人間との物質代謝」といっていましたが、自然に働きかけ変化させ、その成果を得てさらに人間と自然を豊かにする営みが、人間の歴史をつくってました。…だからきっと、絵を描くことと土を耕すことは深く繋がっているんですね。
 大槻作品、タイトルも目を惹きます。「こんなはずでは…」「言うとったやろ!」「ほんまにその通り!」「明けない夜はない」…。意味を尋ねると、「まちを守ろうと運動してきたみんなの想いが凝縮されとるんや」。

 その大江町では、そろそろ地酒作りが本格的になるそうです。“日本昔話”のような棚田と鬼と酒の里を、私もまた訪ねたいなと思いました。 (『京都民報』10/22付「アートdeArt」掲載)

 *大槻博路作品展 10月23日(月)まで ギャラリーかもがわ上京区堀川通出水西入ル上ル)

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06年10月 4日(水)

“夢見る力 いつまでも”


 イラストレーターで絵本作家の永田萠さんの新作エッセイ画集展を、西山とき子さんとともに訪ねました。「ギャラリー妖精村」に一歩入るとそこは“カラーインクのマジシャン”といわれる萠さんワールド。「京都新聞もくよう版」連載の原画が並び、幸運にも、萠さんにお話を聞くことができました。

 「色の組み合わせがすべて。たくさんの組み合わせを持ちたい」と萠さん。各国を旅すると、空気の色が違うそうです。「ひまわりは日本でも咲くけれど、スペインではすっくと立つ花の背景の空がほんとに青い。スペインのひまわりって、日本とまるで違う風をまとっているのよ」という話にナルホド納得。…では日本らしい色は?と尋ねると、「春の桜、雨にあじさい。桜っていうのは、何度描いてもまだ描ききれないの」と言います。

 人を喜ばせ楽しませたい、気持ちを和ませる絵を描きたいという萠さん。実は、絵描きになるきっかけになったのは画家・いわさきちひろの死だそうです。「あの絵を引き継ぎ、子どもたちに届けたくて。子どもは正直です。どんな名声もお金も通じない眼で見るもの」。
 同時に、世の中のいろんな事件に心がゆれると言います。エッセイにも、子どもをめぐる事件やイラク自衛隊派遣の日のエピソードが綴られ、「京都女性九条アピール」呼びかけ人にも名前を連ねる萠さんです。

 「夢見る力 いつまでも」との言葉をいただき、私もなんだか萠さんに心を耕されたような気がしつつ、展覧会を後にしました。 (京都民報「アートdeArt」掲載)

*永田萠 新作エッセイ画集展 11月26日まで(隔週入れ替え)
  ギャラリー妖精村(中京区堺町通り三条上ル)

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06年9月20日(水)

アートは世界と人生そのもの

 「絵は、部屋を飾るために描かれるんじゃない。攻撃と敵に対する防衛のためのたたかいの武器だ」――「ゲルニカ」を描いたパブロ・ピカソ(1881-1973)の言葉です。

 「日韓美術交流展(主催・日本美術会)」会場で、再びその言葉を想い返しました。

 古澤潤さんの油彩。最初、紺の上の白い筆致は織物の模様のように見えました。まん中には焼け焦げたような痕跡。

 …近寄っていくと、あれ?筆致の一つひとつが生きモノのよう。あっ!これは人間だ。手もある、足も、顔もある人間の身体が並べられています。はっとしてタイトルに眼をやると、「IRAQ BODY COUNT V」。

 …では、焼け焦げたような痕は、バクダン、それとも地雷?その地上はほんとうはモノクロでなく、燃えるように真っ赤だったのかも知れない…。


 よく、「いい絵は、遠くから見ても近くでもいい」と言います。絵画に限らず“いい作品”は重層的な要素をもっていると私は思います。

 例えば、美しい花を静かに描写しているのにすごく大きな悲しみがにじんでいたり、くそまじめな顔を描いているのにポップで喜劇的だったり、さらには、こうやって言葉では代弁しえない画家自身のもののとらえ方や人間性が、作品には反映します。それを深く連想させる作品に出会うことが、私にとってのアートの魅力のひとつです。

 ピカソはこうも言っています。

 「芸術家は政治的存在であり、悲痛な、熱情的な、幸福な、世界の出来事にいつも気を配り、そのイメージで自分を完全に形づくるものだ。…豊かな人生そのものから離れて、冷たく無関心でいるなどどうしてできようか」と。

 アートは、世界と人生そのもの、なんですね。 (『京都民報』9/24付「アートdeArt」掲載)

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06年9月13日(水)

河井寛次郎記念館/青野 平画伯


●「私の作るのは試供品と言っていました」と娘・須也子さん
 西山とき子さんと、河井寛次郎記念館に娘の須也子さん(83才)を訪ねました。
 あいにくの雨。けれど記念館に一歩入ると、あたたかく懐かしいような寛次郎ゆかりの調度品と建築に囲まれ、雨音も静けさに吸い込まれていくようです。
 「父も母も明治の人でね。戦争中、食べ物もないのに家のなかを大事に磨いていました」と須也子さん。人間国宝や文化勲章に推されても、寛次郎は「賞をもらうなんてとんでもない。陶芸は総合芸術や。木を切る人も土を掘る人も一生をかけている。その人らにも賞をあげてもらうんなら」と断ったそうです。また「私が作るのは芸術品ではなく試供品だ」と、常に新しいものに挑み続けていたとのこと。
 …民衆の日々の生活のなかにこそ素晴らしいものを見出そうとした、寛次郎らしい貴重なエピソードを聴かせていただき感激しました。

 「戦争はあかんわ。憲法九条は守らないとね」と須也子さん。「でも『共産党』という名前は、ソ連のような感じがするけれど」とおっしゃるので、スターリンの侵略主義や日本共産党をいいなりにしようと干渉してきたことに対して、私たちがずっとたたかってきたことや、「共産党」の名前には、ほんとうの意味で人間を自由にし尊重する社会をつくろうという、私たちの理想がこめられていることをお話しすると、「そうなんですか」とニッコリ。「寛次郎も、周りに生きるものすべてに喜びや感動を見出し、平等に慈しんでいました。がんばって下さいね」と激励をいただきました。

 …「日本共産党」の名前と歴史と理想のこと、もっともっと広く話していかなければ、と感じた一日でした。


●深い色使いのパステル画家・青野平さんの“本業”は弁護士
 続いて、パステル画家で弁護士の青野 平さん真佐子さんご夫妻を上京区の自宅に訪ねました。
 「大学に行くときに、法学部か美大かおおいに迷った」という青野さん。現在、大阪で弁護士をされていますが、パステル画や油彩など毎年の個展で発表しつづけておられます。…パステルというのは“誰でも描ける、簡単”と思われがちですが、発色が美しいだけに実は独特のむずかしさがあるもの。青野さんの画は色をおさえて色の深さを感じさせる素敵な作品です。
 
 「法学者の立場から言わせてもらうと…」と青野さん。小泉「改革」が労働法制をはじめ、これまで積み重ねられてきた法体系をあまりにも急激に変えてしまい、法務省が悲鳴をあげ徹底が追いつかない現状や、小泉首相から安倍氏へ「改憲」発言があいつぎ、国家公務員のトップであるはずの首相の「憲法遵守義務」がなし崩しにされつつあることなど、貴重なご意見をお聴きすることができました。

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06年9月10日(日)

“マンガ家の眼”

 「第七回京都国際マンガ展」(12〜24日京都市美術館)は、おおいに見ごたえありです。
 パウェル・クチンスキーさんによるハトの作品は、「さすが金賞」とうなづきました。…暗い室内で車いすに座るハト。しかしその目にはつよい輝きが宿り、「再び、私が翼を広げて世界に羽ばたく時代を!」との意志が読みとれます。そこが肝心なところですね。ハトが登場する作品や作家はありますが、クチンスキー作品は、単に平和の象徴というだけでなく、踏みにじられながらもなお、その輝きを失っていない国連憲章や日本国憲法第九条の存在が、むしろ世界の人々の「希い」となる時代に入っている、ということまでを連想させると感じました。

 さいとうあやこさん(日本)の、『ハーメルンの笛吹き』を題材にした作品にも注目しました。ねずみ退治をした笛吹きに約束の報酬を渡さなかったために、村中の子どもたちが連れていかれたという童話。さいとう作品では、軍服兵士の後に無邪気な笑顔の子どもたちの行列が続きますが、その道はいったいどこへ続くのか…。実は私もこの話をテーマにした作品を、軍国主義への警鐘という意味をこめて発表したことがあります。いま、「戦争する国」「憲法と教育基本法改悪」という問題がするどく問われるなかで、意味の深い表現だと感じました。

 また、特別展示の審査委員長マーティン・ハネセット氏による「日本見聞録」も、さすがです。山紫水明の国土を政治家やゼネコン業者がブルドーザーで踏みつぶし、コンクリートと公害の都市に変えていく「土建国家」は痛烈です。鴨川の桜の下で浮かれる人々とそこに棲むホームレスとの対比を描いた「お花見」や、「葵祭り」「鴨川でトンビに餌をやる」という「京都」を描いた少々意味深な連作など新鮮。
 全体を通して“マンガ家の眼”のおもしろさとするどさ、そして平和への真剣さを感じとれると思います。“マンガ家の眼”あなたもをぜひ体験してみて下さい。(『京都民報』9/10付「アートdeArt」掲載)

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06年8月22日(火)

高瀬川夏祭り・灯籠流し


●灯ろう流しは市民や子どもたち参加のアートイベント
 20日、今年も「高瀬川夏祭り」と「灯ろう流し」に家族で参加しました。日が落ちて明かりが灯された灯ろうは色とりどり。ゆっくり、ゆっくり、流れていく様子は幻想的です。

 高瀬川は開削されて300年以上になるそうで、美しい流れを後世に伝えていこうと開かれてきたこのイベントは夏の京都の風物詩のひとつになりつつあります。そして灯ろうの制作も、市民や子どもたちが参加する夏のアートイベントのひとつです。

 “参加するアート”。…そういえば、海外で活躍する友人から、アートの「つくり手」と「受け手」が分離されている日本というのは、かなり特異な社会だという話を聞いたことがあります。「アート」の日本語訳が「芸術」「美術」とされたことで、なにか教条的で大上段な響きになってしまったのか? いやそれ以上に、長時間過密労働で世界に悪名高い日本のこと。「つくり手」になるどころか「受け手」にさえもままならない、というのが多くのみなさんの現実ですね。

 でも、アートは本来、人々のくらしを豊かにし“心を耕す”ために欠かせないものだと、私は思うのです。…だれもが人間らしく、文化や芸術を身近に楽しめる世の中にしたい。そのためにはやっぱり、働き方、社会と政治のあり方を変えないとあかんなと…。

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06年8月19日(土)

彫刻家の佐野賢先生を訪問


●佐野賢先生と。手前は近鉄新田辺駅前の“一休さん”彫刻模型
 19日午後は山城地域へ。精華町光台の夏まつりを訪れた後、京田辺市前町議の中西稔さんを訪問して、農業や「ふれあいの駅」事業について聞きました。

 夜は、京都市立芸大時代の恩師である佐野賢先生のお宅(京田辺市飯岡)を、塩貝・井上両市議とともに訪問。久しぶりに再開した佐野先生に、親交のあるさまざまな作家の作品コレクションを見せていただきながら、最近の芸大の様子や彫刻をめぐる話などお聞きすることができました。

 「成宮はよい作品を作ってたのに、そんな道へ行ってしまうとは」と佐野先生。…けれどそういえば、芸大生の時から「戦争」をテーマにした作品を作ったり、震災ボランティアの呼びかけをしていたなぁという思い出話になり、「君は目的意識がはっきりした学生やった。選んだ道で続けてがんばることが大事や」とあつい激励をいただきました。
 聞けば、先生は市立芸大で教授になられたいまも、夏休みも毎日大学へ制作に行っておられるそうです。学生と一緒に制作される佐野先生は、昔から人気がありました。
 先生、お身体をお大事に。成宮もがんばります!

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06年8月 9日(水)

五条坂陶器まつりに出店


●陶器まつりに夫と娘が出店してます。夕涼みがてらどうぞ
 今年も五条坂陶器まつり(7〜10日まで)がやってきました。鴨川五条大橋から東山通りまで地元や全国からの陶器屋さん約500軒が並びます。
 毎年、成宮の夫(自称、陶芸家)も「暑い暑いとビールはすすむが、売れ行きは…」といいながら店を出しています(五条大橋から南側2軒め)。娘のリリコも店番に座り、いつもとちがう「おまつり」の雰囲気にごきげんのようです。
 暑い日中とちがって、日が落ちてからの時間帯は各店が明かりを灯し、ゆかたのお客さんもふえて夏の風情があります。ぜひ夕涼みがてらどうぞ。

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06年7月24日(月)

永田萠さんとの出会い


●永田萠さん(中央)、西山とき子さんと「ギャラリー妖精村」にて
 京都新聞のエッセイでも人気のイラストレーター・永田萠さんを、「ギャラリー妖精村」(堺町三条上ル)に西山とき子前参院議員と訪ねました。

 『てのひらの虹』という、画家・いわさきちひろさんを論じた本を出しておられる萠さんは、ちひろの絵と出会い、ちひろの訃報がきっかけで、OLから“絵描き”になったそうです。

 …実は成宮も、小学校の国語の教科書に載っていたちひろの絵に出会って、「こんな絵が描きたい」と子ども心に一生懸命にまねして描いたのが、のちに芸大にすすむきっかけになりました。世代は少しちがっても、ちひろの絵に大きなものを与えられたというのは一緒だね、美しい澄んだ色の絵をたくさん子どもたちに届けたいね〜と、絵本や子育て、芸術家と政治のことなど話がはずみました。

 また、憲法九条「改正」の動きや北朝鮮ミサイル事件に、「戦争になってしまうんじゃないかと思った」という萠さんは、憲法九条を守ろうという女性アピールのよびかけ人の一人です。

 …「成宮さんは、芸術家・表現者の心で政治にはたらきかけて」とのご注文もいただき、「ぜひ今度は、憲法九条をめぐってのお話を」、「9月12日からの新作エッセイ画集展で、またお会いしましょう」と、わかれました。

*永田 萠 新作エッセイ画集展 9/12〜11/26 ギャラリー妖精村
 :京都新聞の人気エッセイ「花風景」が画集になり、その出版記念原画展が開催されます。

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06年7月19日(水)

こくたせいこ展/学生無年金障害者訴訟狂言の夕べ


●こくたせいこさん染仕事展
 いつもお世話になっているこくたせいこさん(穀田衆院議員夫人)の染仕事展を、くらた共子市議と一緒に訪ねました。

 会場の織成館は、和装関係の展示会がいくつも開かれていて、なんだか洋服で入るのが申し訳ない感じ…、と思っていたら、西陣織工業組合会長の渡辺氏にばったり会って、ごあいさつ。

 …しまった〜、やっぱり着物で来るべきだった。


 つづいて、「学生無年金障害者訴訟がんばれ!狂言の夕べ」(金剛能楽堂)へ、西山とき子さんと。

 日本共産党が上田耕一郎さん以来、国会でこの問題をいちはやくとりあげてきたことなどを教えていただきながら、原告の坂井さんや松岡さんにごあいさつしました。

 茂山千之丞さんによれば、「笑いながら抵抗するのが狂言の力、庶民の力」だそうで、しばし笑いにつつまれ、私も元気なエネルギーをもらいました。

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06年7月18日(火)

清水焼団地陶器まつり


●窯元を訪ねてお話をうかがう
 山科区の清水焼団地「第32回陶器まつり」を、本庄たかお府議、北山ただお市議、原としふみ衆院2区代表とともに訪ねました。

 清水焼団地協同組合の小山理事長さんと、若い世代に清水焼を知ってもらう対策など懇談。
 また、伝統工芸士の雲楽窯・斎藤武司さん(写真)や、北村賀善さんをはじめ出展されているたくさんの陶芸作家の作品を見せてもらいました。

 さすが、様々な作風の品物や大作が並んでいます!

 私の夫も陶芸家なので、陶器を「買う」ということはほとんどないのですが、「ほしい!」とついつい手が出そうになりました。

 また、途中で夫の友人である若手陶芸家の番浦くんにばったり。…清水焼団地の手塚祥堂さんのところで手伝いをしているそうで、歴史と伝統をもつ清水焼団地でも若い世代ががんばっている姿、とっても嬉しく思いました。

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06年7月14日(金)

こくたさん馴染みの伝統工芸士/近鉄京都線申し入れ


●ものづくりの職人さんたちを訪問 こくた恵二衆院議員、せいこ夫人とともに(木工 和田卯にて)
 こくたさん夫妻の案内で、木工芸で照明器具をつくる「和田卯」(下京区)では、江戸時代からの様式を再現した灯り、「有明」(写真)などを見せていただき、説明をうけました。
 「金網つじ」(北区)では、手編み金網の湯豆腐すくいや茶こし、香炉の蓋などを見せていただきました。「集中力がとぎれると金網の目にでてしまう。傷んだら、修理もうけたまわっています。ずうっと大切に使っていただきたいので」とご主人。
 …職人さんが真心をこめて作ったモノを大切に使い、傷んだらまた修理して使う。これこそ京都が紡いできた歴史、人と人とのつながりの文化だなぁと、その奥深さに心を動かされるとともに、どうしても“ものづくりのまち、京都”を守っていきたいとつよく感じました。
 他にも、京足袋の植田さん(こくたさんHPに紹介あり)、書家の荒川玄二郎さんの個展などを訪ねました。

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06年7月13日(木)

祇園祭の山・鉾を守る町衆を訪ねて

 祇園祭はいよいよクライマックス。山や鉾の組み立てがすすむなか、井上哲士参院議員や山中市議団長とともに、山鉾町保存会のみなさんを訪ねました。

●保昌(ほうしょう)山保存会の出島理事長と 出島理事長から「ご神体」の丹後守平井保昌(たんごのかみひらいやすまさ)の人形や、保昌山胴懸の下絵になった円山応挙作の屏風など貴重な伝承品を見せていただきながら、補修費用が大変であることやマンションが増えて人手が少なくなっているなどのご苦労をお聞きしました。


●南観音山の上で保存会のみなさんと 保存会の木村正之常任理事さんや木村万平さん(顧問)らにお話を聞きました。

 木村正之さんは刺繍の名人。山や懸装品の保存・継承には文化財保護のための国庫補助が大きいそうですが、「懸装品の補修に私は思い入れがあって何年がかりでとりくんでいるが、技術を継ぐ者がおらん。材料の入手も大変になってきている。なによりお金がかかって…」と、大変心配をしておられました。

 ほんとうに貴重な品々を見せていただきながら、祇園祭保存への熱い思いを聞き、あらためて、これを21世紀に継承させていく政治の役割を、考えさせられました。

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06年7月11日(火)

宗教者や文化芸術家を訪問

 今日は、西山とき子前参院議員とともに、西山さんといろんなつながりのある宗教者や文化・芸術家の方々を訪問しました。

 聖護院門跡本山修験宗の宮城泰年宗務総長にごあいさつ。「成宮さん、どんどん売り出して京都の人々の心に響く話をしてほしい」「私らの応援演説には10分以上は必要ですよ」と、激励・ご注文をいただきました。


●大原三千院の大島亮準さん
 今年91才になられた大島亮準さん。

 「数年前に共産党に出会い、東京の集会(党創立記念集会)にまで寄せてもろて話ができた。私は死ぬまで共生(ともいき)するつもりですよ」と、あたたかいお言葉をいただきました。

 また、日本舞踊・創作舞踏家の西川千麗(せんれい)さんを訪ねました。…千麗さんのポーランド公演を実現するために西山とき子さんが奔走したことからのおつきあいだそうで、「女性九条の会」の呼びかけ人でもあります。
 西川さんに、フランスの女性彫刻家カミーユ・クローデルの作品のなかで踊った最近の公演ビデオも見せていただき、ひととき、芸術の世界に…。

 他、詩人の有馬敲(たかし)氏、調べ緒作家の山下雄治氏、などを訪問し懇談しました。

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06年7月 9日(日)

漫画家たちの8/15展を見て


●赤塚不二夫さんの「絵手紙」の前で
 立命大・国際ミュージアムで開かれている「漫画家たちの8・15展」を見ました。

 1945年8月15日を、漫画家をはじめとした122人がどんなふうに迎え、何を感じたのかを、「絵手紙」で表現した展覧会です。

 手塚治虫、赤塚不二夫、水木しげる、松本零士、やなせたかし、など日本を代表する漫画家や、海老名香葉子、山田洋次、黒柳徹子、など漫画家でない方も一文をよせ絵が添えられていました。

 …天皇の玉音放送を聞いた熱い日、旧「満州」での真っ赤な夕日とカラス、空襲で家族と離別してしまったこと、かくしていた洋服を引っ張り出した、などなど、一人ひとりの強烈な体験が漫画家の表現力によってリアリズムで迫ってきます。

 それは、子どもたちにとっての「せんそうのおわり」だったんだなぁ、と。そしていつも「戦争を始める」のは大人であり権力者。

 …二度と「戦争する国」はあかん、とあらためて胸に刻んだ展覧会でした。

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06年6月20日(火)

雛人形司・平安寿峰さんの新作展を訪ねる


●右京区にお住まいの雛人形司・平安寿峰さんを、島田、かみね府議、岩橋市議、娘のリリコとともにみやこめっせの新作展示会に訪問(写真右:寿峰氏)
 一歩、足を踏み入れると、見たこともないような多彩な雛人形が100体近くも並べられた会場。平安寿峰さんの世界が広がります。
 「人形の装束に西陣織の帯を使いはじめたのは20年近く前。最初は、上等の帯にハサミを入れるのかって叱られましたよ」と笑う寿峰さん。もっとよい人形を、との一念から西陣の帯を探し歩き、作って出してみたら大評判になったそうです。今回、展示されているのは、来春にむけての新作で、西陣の帯の装束の他に、伝統工芸品の京組紐などがつかわれ、「五穀」「源氏物語」「桜」などなどの題がついています。なかには天皇家に献上したものもありました。
 一作一作がゆたかな世界を表現していて、寿峰さんのお話とあわせて、京都の“ホンモノのすごさ”に感激しました。…「おひなさん、みたい」と、一緒に行ったリリコは、はたしてホンモノの雰囲気を、感じとってくれたでしょうか?

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06年5月16日(火)

北部からのキャラバン、亀岡まで南下。芸術家との懇願から

●16日は、亀岡市で、農家や芸術家を訪問。本梅町在住の陶芸家の方は、「不況でここ5年くらいがひどい。100円ショップでも大量生産の陶器が売られるような世の中。手仕事でいいものを作っても値がつかないと、自分が否定されたような気持ちになる」と切実な思いを話して下さいました。「私(成宮)の夫も陶芸家で、同じ思いです。手仕事や“ものづくり”を大切にしてこそ京都だし、それを大切にする国の政治を必ず実現したい」とお話しました。
 また、「亀岡キッズゲル二カ」にとりくまれた西野千保子さんとお会いしました。西野さんは市立芸大の先輩で、「キッズゲル二カ」とは、パブロ・ピカソの大作「ゲル二カ」をテーマに、子どもたちが集まって“平和”について話し合い、自分たちの「ゲル二カ」を描くという国際プロジェクトです。亀岡の他にも広島、京都、バリ、中国、韓国、ロシア、ウクライナ、など世界各国や都市で100枚近い「ゲル二カ」が描かれているとのことで、その写真を見せていただきながら、成宮自身も大きな影響をうけた、ピカソや芸術家と戦争についてお話しました。
 午後はいよいよ京都市内へ。中京区で、平井よしひと市議候補(28才)とコンビで街頭から訴えました。

●振興局前で亀岡市議団と街頭宣伝

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06年5月 4日(木)

西山高原アトリエ村展へ

 少し肌寒い空気、澄みきった青空が近くに感じられる5月の西山高原で行われた、「西山アトリエ村展」(3・4日)に、今年も行ってきました。西山在住の多くのアーティストが、自宅や工房を開放して開く展覧会、今年で19回目を迎えたそうです。
 最初に訪ねたのは、市立芸大の先輩でもある落合峯子さん宅。昨年の仏・アヴィニヨン芸術祭でイラク戦争や憲法9条をテーマにした作品が話題の落合さんですが、今回、またすてきな新作を見せていただきました。

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06年4月30日(日)

参院候補として成宮まり子街頭デビュー!井上比例候補と

●参院選挙区候補として比例候補の井上さとし参議院議員らとともに、GWでにぎわう四条通り京信前の街頭から訴えました。


●夕方は、西山とき子さんとともに、梅原麦子さん&梅原龍さんの布絵展(伏見、町屋ギャラリー)へ。着物などの古布をつかった作品を見せていただきました。2人は、歌手の梅原司平さんのご家族で、なんと司平さんの生コンサートもお聴きすることができ、緊張ぎみの毎日のなかで、ほっと一息…。

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06年3月22日(水)

芸術文化・くらし・人・まちの再生を京都から

●[愛・京都2006]展に行ってきました
 京都の再生と府政転換の願いをこめた[愛・京都2006]展(新しい民主府政をつくる美術の会 19日まで佐野ギャラリー)。落合峯子さん(写真右)をはじめ、京都市立芸大先輩のみなさんもたくさん出展されていて、ごあいさつ。「成宮さんも、絵の創作も忘れてはいけないよ。あなたのことを芸術家仲間と思ってるんだから」と、あたたかい声をかけていただきました。

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