トップ > 成まりブログ >

07年11月26日(月)

中村哲さんの報告から考えた、ほんとうのアフガニスタン支援2007

 昨日は午前中、党口丹地区委員会の党会議に出席。午後は、NGO「ペシャワール会」の中村哲さんの講演(主催:ピースウォーク京都)を聴きました。

 アフガニスタンで20年以上前から医療活動などを続けてきた中村さん。…語り口は静かですが、マスメディアでは伝えられない“アフガニスタンの叫び”ほとばしるような報告に、学ぶこと、胸が熱くなることがたくさんありました。

 「100万人餓死とは、けして誇張ではありません」…2000年からの大干ばつと飢饉。母親に抱かれた赤ん坊が診療所で待っている間に次々と冷たくなっていく、飢えた子どもが汚水を飲み下痢で死んでしまう現実。

 …ところが、この悲惨な国にやってきたのは、「援助」ではなく「制裁」「報復戦争」だったといいます。

 「自由」「民主主義」によってもたらされたのは、ケシ栽培の自由、売春やこじきや餓死の自由、そして外国人に取り入る一部の人が金もうけをする自由だった。いま、ネットカフェやホテル・ショッピングモールが建つすぐ横で、飢えた人々が大勢いる、一触即発の状態だ。だからアメリカは占領軍倍増を計画している、といいます。

 日本については、以前は「日露戦争でロシアに勝った国。どんな大国にも屈しない日本」「ヒロシマ・ナガサキの被爆から復興し、羽振りがよくなっても戦争しない国」という“美しい誤解”があったそうです。

 …関わって、質疑応答の際に質問することができました。

成宮:「対テロ戦争」を支援した日本に、アフガニスタンの人々は現在どんなイメージを持っているのでしょうか? また日本の平和憲法は知られているのですか?

中村哲さん:「『対テロ戦争』や『テロリスト』というのが、どうもよくわからない」「テロリスト=人殺しなら、外国軍も一緒じゃないのか」というのが人々の率直な思いです。日本の「参戦」については、今回インド洋での給油継続のことが問題になるまで、カルザイ大統領自身も知らなかったくらいです。いま、知られていくにつれ、「日本よ、お前もか!?」「ナンセンス!」との思いが広がっています。日本の平和憲法そのものはあまり知られていませんが、「非核3原則」とか、武器をつくらず、持たず、売らないという憲法に由来する日本の外交姿勢は、これまでから高い評価を得ていました。

 中村さんがくりかえし強調されたのは、アフガニスタンの現実を踏まえた支援が必要だ、それは「テロ掃討」でなく「命をつなぐ水と食糧」だということです。

 農耕と遊牧で生きてきた人々が、自らの手で維持できる技術をつかって、1500本の井戸や用水路つくり、砂漠化した大地に農耕を取り戻してきた実践。大工事そのものが、失業対策や民兵化や傭兵化を防いできたとのエピソードも紹介されましたが、ここにこそほんとうの復興支援の道がある! と、あらためて感じました。

 日本の国会では、軍事一本槍の「対テロ」論議が熱い焦点ですが、こうしたアフガニスタンの現実をふまえることが、なによりも大切だと痛感します。

 …講演会場では、たくさんの方に声をかけられました。がんばらなくっちゃ!

ページの先頭へ

メッセージ

☆パキスタン情報部が資金 容疑者供述とアフガン当局 (共同通信)http://www.47news.jp/CN/200809/CN2008090301000984.html http://www.asyura2.com/07/news6/msg/580.html
アフガニスタンで非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の伊藤和也さん(31)が殺害された事件で、事件を捜査している同国の情報機関、国家保安局は3日、隣国パキスタンの情報機関「3軍統合情報部」(ISI)http://www.asyura.com/sora/war3/msg/195.html http://en.wikipedia.org/wiki/Inter-Services_Intelligence
が犯行グループに「多額の金銭」を支払ったと容疑者が供述している、と発表した。(略)保安局によると、拘束した実行犯の1人、パキスタン人のアディル・シャー容疑者が、仲間のアフガン人、アフマド容疑者(逃亡中)から「日本人技術者」を拉致する計画を持ち掛けられたと供述。「ISIが拉致と殺害を計画し、われわれのグループに多額の金銭を支払った」と打ち明けられた、と述べたという。保安
局は金額を明らかにしていない。
《関連記事》
☆「パキスタン勢力が依頼」 伊藤さん拉致、140万円で (8月30日の共同通信)http://www.47news.jp/CN/200808/CN2008083001000500.html http://www.asyura2.com/07/news6/msg/576.html
アフガニスタンで非政府組織(NGO)「ペシャワール会」の伊藤和也さん(31)が拉致、殺害された事件で、アフガン国家保安局は30日、拘束した実行犯の1人、アディル・シャー容疑者が「パキスタンの武装勢力から拉致を依頼
された」と供述していることを明らかにした。
同局によると、隣国パキスタン北西部で活動するイスラム武装勢力が犯行グループに「ペシャワール会の日本人を拉致して連れてくれば金を払う」と持ちかけ、100万パキスタンルピー(約143万円)の金額を提示したといい、シャー容疑者は「金目的だった」と供述しているという。
☆見えてきた911事件の深層 (2003年3月27日の「田中宇の国際ニュース解説」)http://tanakanews.com/d0327wtc.htm
マフムード将軍らを頂点とするISIは、もともと組織的にタリバンを支援しており、タリバンとアルカイダは一心同体であった。つまり、パキスタン当局であるISIは、タリバンを支援していただけでなく、911事件の黒幕でもあったことになる。(略)アメリカとパキスタンとは、以前からの同盟国である。パキスタンの諜報機関ISIは、アメリカの諜報機関CIAと昔から親密な関係にあった。ISIはパキスタンの国家の諸組織の中でも特に強力な組織である。タイム誌の記事http://www.time.com/time/magazine/article/0,9171,501020506-233999,00.html
によると、ISIはパキスタンの「影の政府」「政府内政府」であるという。パキスタンでは、首相や大統領でさえISIが何をしているか、把握し切れていない部分がある。
こうしたISIの強さの源泉は、1980年代にソ連軍がアフガニスタンを占領し、アフガン人のムジャヘディン・ゲリラ(イスラム聖戦士)たちがゲリラ戦でこれに対抗し、そのゲリラを支援していたのがISIで、その背後にCIAなどアメリカ当局がいた、ということに起因する。つまり、アメリカがアフガニスタンでの冷戦を通じてISIを強くし、パキスタンの「影の政府」にまで成長させたということだ。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーー以下重要
●アフガンのイスラムはワシントンが作り上げたーブレジンスキー認める。http://www.ne.jp/asahi/home/enviro/news/peace/blum-J
●オバマの選挙参謀ブレジンスキー近況
http://www.yorozubp.com/0704/070411.htm

メッセージを投稿

成宮まり子へのメッセージをお送りください。(個人情報を省いて、ホームページ上で公開させていただく場合があります。またメッセージはすべて読ませていただき、今後の活動の参考にさせていただきますが、お返事できない場合があります。ご了承ください)

※迷惑書き込み防止のため、句読点(、。)を一ヶ以上含めてください。

ページの先頭へ

関連記事

このページのトラックバックURL: