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07年12月27日(木)

「福祉灯油」など、原油高騰への緊急対策を近畿経済産業局に申入れ。国政候補、京都府議団・市議団と2007

 党府委員会に対策本部をつくってとりくんできた原油高騰問題(ちなみに成宮まり子は本部長です)。…年末を迎え、いよいよ深刻です。今日は近畿経済産業局へ、「福祉灯油」やガソリン税の減税措置などを求めて、衆院予定候補や京都府・市議団、吉井衆院議員秘書とともに緊急の申し入れに行きました。

 申し入れでは、お年寄りや母子家庭など低所得者世帯などへの「福祉灯油」(灯油代補助)、福祉施設などへの灯油・燃料代補助、運送業や中小業者の負担を軽減のためガソリン税や揮発油税の暫定税率をゼロにする減税措置、制度融資の改善、石油元売に対して利益還元や便乗値上げ監視など、8項目の要望(別紙)を求め、経済産業局資源エネルギー環境部石油課の玉野課長らから、政府の緊急対策にも触れつつ回答がありました。

 続いて、ぜひ実態を聞いてほしいと、国政候補らが発言。「タクシーはLPガス値上げやガソリンのハイブリッド車など大変。運転手へのしわ寄せが相次いでいる」(吉田幸一・4区代表)、「漁業関係者から、水揚げの3分の1が燃料代に消えて漁に出られない、カニの時季はまだ良いが春先が心配との声。政府の対策は『省エネ化』中心だが、とても設備の更新なんて…というところも多い」(吉田さゆみ・5区代表)。

 原としふみ・2区代表や石村かず子・3区代表らも、お風呂屋さんの声――「毎日150人ほどのお年よりが来られるが、長岡京市に1軒しかないうちが廃業したら公衆衛生施設がなくなる」など紹介。私は「燃料にしている業界は直撃をうけている。融資や省エネ化にとどまらず緊急対策が必要」とつよく求めました。

 また、政府が打ち出した「福祉灯油」について、「寒冷地とはどういう概念か?」「京都でも、独居老人や母子家庭など灯油が命に関わる実態がある。自治体が申請すれば支援すべき」と求めたのに対して、課長さんから「担当は総務省だが、自治体が申請すれば対応するものとして出していると聞いている」と回答がありました。福祉施設の暖房費支援も同じように対応すること、また送迎燃料費への支援もつよく求めました。

 中小企業支援については、「不況のもとで融資だけでは…」との声が中小零細業者、伝統和装、農漁業もふくめて寄せられています。原田府議が「和装が落ち込み、丹後など自殺者も増えているもとでの原油高騰だ。『もうやめたい』との声が相次ぎ、このままでは京都や日本の和装は生き残れない」として、きめ細かい支援と、融資についても「返済猶予」など条件緩和を業者が安心して行なえるよう具体策を求めました。

 玉野課長らは、政府の融資・金融対策や下請けいじめの監視強化などに触れ、「経済産業大臣からも、直近の経済状況をふまえて対応をと話があり、さらにきめ細かな対策を行なっていきたい」と回答。今後、さらにこちらからも実態や要望を伝えること、そのためにも関係省庁が連携した対応や、相談窓口設置などを求めてきました。

 …全体として、政府が25日に発表した「緊急対策」をめぐってのやりとりになりました。灯油代補助助や制度融資など、こちらが要求してきた中身を反映したものもありますが、まだまだ限定的な支援策にとどまっているというのが、率直なところです。

 それらを実効あるものにし、さらに「対策」を拡充させるかどうか、今後の運動にかかっています。特に、地方自治体を動かすことが重要であり、地方議員団のみなさんと連携してがんばらなければ、と思いました。

〔申し入れ文書〕 

経済産業省

近畿経済産業局 局長 久貝 卓 殿         2007年12月27日

原油高騰にともなう緊急対策を求める申し入れ

日本共産党 衆議院議員 穀田 恵二

衆議院議員 吉井 英勝

京都国政委員長 成宮まり子

京都府会議員団長 新井 進

京都市会議員団長 山中 渡

 今年に入って、原油価格の異常な高騰が続いています。ガソリンや灯油、重油、軽油、ナフサなど石油製品の値上げや、関連した原材料費・経費の増大によって、京都の伝統産業や中小零細企業、関連業種の経営を圧迫し、「越年できない」との悲鳴や、廃業の危機さえも広がっています。

 さらに、関連した生活必需品の値上げも相次ぎ、「アメリカ軍に“給油”するくらいなら、国民に給油せよ」との怒りの声が上がっています。福祉施設や教育現場、とりわけ、低所得者など社会的弱者が直撃される事態であり、放置することは許されません。

 今回の急激な原油高騰の背景には、国際的な投機資金の流入が指摘されています。エネルギーや食料という国民生活の基本に関わる問題を、野放しの「マネーゲーム」に任せるわけにはいきません。また、石油元売り企業は巨額の利益をあげており、監視・指導する政府の責任と役割は重大です。

 そこで、貴局におかれては、以下のように、全力をあげて原油価格引き下げの手立てをつくされること、営業と暮らしを守るための緊急対策を講じられることを、申し入れるものです。

 一. すみやかに原油高騰の影響調査を行ない、とりわけ中小・零細業者の営業実態や低所得者の生活実態をよくつかみ、緊急支援に万全を期すこと。

二. 高齢者世帯や低所得者世帯、および福祉施設・団体、公衆浴場などに、「福祉灯油代」や燃料代など、寒冷地にとどまらず具体的な支援を行なうこと。

三. ガソリンや軽油、重油、LPガスなどの高騰の直撃を受けている運送・運輸業者、中小業者、農林・漁業者などの負担を軽くするため、急騰以前の水準に価格が下るまでの緊急措置として、国の責任で軽油引取税や揮発油税など石油諸税の暫定税率の上乗せ分をゼロにするなど減税措置を講ずること。

四. 中小・零細業者に対する緊急融資や保証制度を拡充し、セーフティーネット保証第5号認定の対象業種と貸付要件緩和、また、自治体が制度融資の利子補給や返済猶予を行なえるように支援すること。

五. 石油元売に対して、石油製品の価格安定に資するよう、企業の社会的責任として利益を国民に還元し、また便乗値上げなどがないよう、監視・指導すること。

六. 緊急措置として備蓄石油を放出するなど、国民に対して石油の価格安定のために手立てを講じること。

七. 元請け親企業などの大企業に対して、原材料費・燃料費の高騰分を、一方的に中小・下請業者や、物流業者などに押しつけないよう指導し、買いたたき、不当廉売などを取り締まり、公正な取引価格を実現する措置を講ずること。

八. 国際的な投機資金の動きを監視・規制し、抑制するため、各国と協調・連帯してあらゆる方策を講じること。

以 上 

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