成まりブログリリコ日記

07年1月29日(月)

リリコ日記(32)やけど


 いまになってやっと書けますが、週末の夜、我が家に大事件が起こりました。リリコが熱湯でやけどをしてしまったのです。

 悲鳴に驚き、大慌てで冷やし、病院に電話…。

 最初の病院で「皮膚科の医師がいない」と言われて焦りましたが、別の病院を紹介してもらい、40分ほど後には診てもらうことができ、ホッと。

 やけどは首筋から肩にかけて。「傷が深いからかえって痛みは少ないでしょう。全治3・4週間」とのこと。…皮膚がズルンと剥けて痛々しいのですが、顔にかからなかったことは不幸中の幸い。

 じっと涙をためているリリコを抱っこしながら、あぁ本当に代われるものなら代わりたい、といろんなことを考えました。

…跡は残るんだろうか、全治にお金はどれぐらいかかるんだろう?

…早く診てもらえてよかった。でも医師不足の地域だったらどれだけ時間がかかるんだろう。ここも次々と患者さんが来て、お医者さんや看護師さんは何時間ああやって働いてるんだろう。

…コップ1杯の熱湯で子どもってこんなになるんや。戦争や爆弾だったら、清潔なガーゼや塗り薬さえ子どもたちには無いんだ。

 そんなことがぐるぐると頭を巡りました。

 ただ、これまた救われるのは、親の思いをよそに、リリコは「いた〜くないよ」「ほいくえんおやすみ♪」と、母の事務所について来て上機嫌でお絵かき。

 「リリコな〜、まりこの“ま”だってかけるねん。しゅごいやろ!」

 …あぁ、親孝行な娘。

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06年12月31日(日)

リリコ日記(31)お誕生日はずかし〜


 30・31日と滋賀県彦根市の実家に帰省しました。
 12月30日といえば、我が家では毎年「餅つきの日」です。子どもたち(写真:娘リリコといとこたち)は、餅つきの「ペッタンペッタン」はもちろん、お鏡さんや丸餅づくりの「こねこね」が大好きです。

 そして31日は、リリコの4歳の誕生日!!
 大晦日のあわただしいなか、ケーキとご飯を囲んでお祝いをしたのですが、「ハッピーバースデー」をみんなで歌ったところで、リリコはなぜか涙をポロポロ

 まり「どうしたん!?」
 リリコ(小さな声で)「みんなでうたわはったら、はずかし〜」

 …どうも、うちの娘は晴れがましいシチュエーションが苦手のようです。
 かと思えば、プレゼントのおもちゃにキャッキャッと声をあげて、「またおたんじょうびしよな〜」なんて調子のいいことを言っているのですが…。
 そんな、去年まではなかったような“心の発達”の繊細で複雑なようすを見るにつけ、「大きくなったなぁ、早いなぁ」って、母もあらためての実感です。

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06年12月13日(水)

リリコ日記(30)指は何本?


「まり〜、すごいで〜」駆けてきたリリコが言いました。

「リリコのゆび、きゅっぽんもある!」
 …大事件です。

「えっっっ、9本しかないの!?もう1回数えてみ」と私。
 両手を開いて数えて見せてくれました。
「いち、に〜、さん、し、ご」
 …右手はうまくいきました。続いて左手。
「ろっく、ひち、はち、ご〜、きゅっ。ほらぁ〜」

 …思わず、吹き出してしまいました。
「ちょっと違うで。六、七、八、九、十、やんか」と言うと、
「ちがうで〜。ろっく、ひち、はち、ご〜、きゅっ! や。リリコのゆび、すごいいっぱいあるんやで〜」

 …あまりにも自信満々のリリコに負けて「訂正」するのを止めました。この前まで両手それぞれを数えていたのですが、「続けて数える」ことを覚えてさぞかし大発見なんでしょう。

 でも、ちょっと不安がよぎりました。
「5歳児の何割かは1ケタの足し算引き算ができる」と聞きました。
「小学校1年生から算数のスピードが速くて、『できなくっていいよ』と言われるけれど、家で必死に教えてるんです」と、ある子育てママが言っていました。

 …「ろっく、ひち、はち、ご〜、きゅっ!」に大笑いしていられるのは、もしかしたら今のうちだけかも知れません。それでも、くり返しくり返し指を数えては満面の笑みを浮かべている娘の姿に、どうか“どの子にも優しい学校や社会”を、と願わずにはいられませんね。
 そして、教育基本法「改正」はやっぱり許せません。

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06年11月14日(火)

リリコ日記(29)おみやげ


 「まり〜おみやげ〜」…保育園の遠足から帰ってきた日、リリコが私の目の前で開いてくれた両手には、どっさりのドングリが!
 「ありがとう。これみんなリリコが拾ったん?」「うん、いっぱいいっぱいひろったん」。
 
 あとで保育園の先生にお聞きすると、「おかあさんにあげる〜」と言って一生けんめい拾っていたそうで、その姿を想像すると、母はちょっとウルウルきてしまいます。

 ところがその日以来、「まり〜おみやげは〜?」…私が帰ると、かならずリリコが言うようになりました。「まりは『お仕事』から帰ってきたんや。おみやげは無いよ」と言っても、「え〜、いや〜。お・み・や・げ!!」とききません。ついついおねだりに負けて、なにか買って帰ったりするようになってしまいました。
 そうするとさらに、「え〜、リリコ、こんなおみやげいや!」なんて言われたり…。「わがまま言わんとき」と言いつつ、これはまずいなぁと…。

 4歳のお誕生日が近づくにつれ、どんどん口も達者になってきました。
 こういうの、あなたならどうしますか?

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06年10月12日(木)

リリコ日記(28)娘と言葉

 「ば〜か。まりきらい。ばか。ばか」…。

 どうも、正面きって言われると自分の娘の言葉でもハラが立つもんですね。

 「『ばか』なんて言わんとき。リリコが言われたらいややろ」と言っても全然だめ。しまいには「『ばか』言うてるリリコが『ばか』や!」と大人げない言葉をぶつけてしまい、反省反省…。


 かと思えば、…「京都まつり」の日のことです。

 私の演説を、中央ステージのまん前で手を振ったり飛び跳ねたりして聞いていたリリコが、その夜、言った言葉。

 「あのな〜、リリコな〜、『そこにむすめがきています』って、まりがいうたの、うれしかった」。

 …胸がきゅん、となりました。
 言葉とは、人類の偉大な発明品ですね。

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06年9月 6日(水)

リリコ日記(27)こわいお話

 「まりきら〜い。あっちいって」「おとうちゃんのほうがいいもん!」
 …どうもこの頃、雲行きが怪しい日が続きます。

 ただ幸い、そんなときの“虎の巻”を母はちゃんともっています。
 それは「こわいおはなし」。

 …「リリコ、『ガイコツのお話』しよか? 『透明おばけのお話』がいい?」と声をかければ、たちまち人気を取りもどすことができます。


 お話の始まりはこうです。

 …保育園の二階の一番奥の部屋。そこにはガイコツとおばけの子どもが棲んでいました。2人はいつも真夜中の保育園で遊んでいたのですが、昼間の子どもたちがあんまり楽しそうなのでどうしてもいっしょに遊びたくなります。

 そこでガイコツとおばけは「透明になる薬」を飲んで、昼間の園庭に飛び出します。
 ところが大変! ケガをして、リリコたち「もも組」の子どもたちに見つかってしまいます…。

 「お話」はこの後いろんなバージョンで続くのですが、「はい。おしまい」となっても、リリコは「もういっかい」とずいぶん気に入っていて、しまいにはこっちが疲れて「もう、おしまい!」と強制終了。

 この年頃の子どもって、「こわいもの」がほんまに好きなんですねぇ。
 その“人気”のツボは、たぶん「こわいものが転じて面白くなる」ことと、「リリコ本人が登場する」ことなんだと思います。

 …仕事柄、帰宅時間の遅い日の多い母ですが、このツボを押さえたおかげでしばらくは“人気”を保つことができそうです。

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06年8月14日(月)

リリコ日記(26)ハッピーエンド

 ある日のこと、うどん屋さんに入ったんです。

 「つめたいおうどんとのりまき〜」とごきげんだったリリコ。ところが、海苔巻きの包み紙をはがしてやったあたりから雲行きが怪しくなってきました。

 リリコ「いやっ。じぶんでやるの!」
 「ほな、もいっかい包んだげる」
 リリコ「ちが〜う!」
 「こうやったかなあ?」
 リリコ「ちがう、ちが〜う!」

 顔を真っ赤にして強情を張る姿に、思わずクスッと笑ってしまうと、

 リリコ「もう!!わらってるうち(場合?)ちがうわ!!」
 「もう〜、ええかげんにし!」
 リリコ「いやあああ!!うあ〜ん!」

 床にひっくり返って大泣き。お店の人もお客さんもみんなこっちを見ていますが、どうにもこうにも手がつけられません。

  (10分経過)

 「リリコどうしたいの?(包み紙)こうでいいんとちがう?」
 リリコ「・・・うん」

 なんとかおさまったようです。涙でぐしゃぐしゃの顔で海苔巻きをほおばりはじめました。

 「リリコ、さっき、なんで泣いてたん?」
 リリコ「・・・」
 「まりがいややったんか?」
 リリコ「・・・」
 「まりが悪かったなあ」
 リリコ「・・・まり、しゅき(好き)」

 …だっこ、だっこ。以上、今日もハッピーエンドでした。

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06年7月10日(月)

リリコ日記(25)あかちゃんダッコ

 「リリコな〜、ワニさんもラッコさんもできるねん!」
 …プールの季節がやって来ました。3歳児クラスになり、保育園の屋上にあるプールに入れるようになったリリコ。大きくなったよ!という気持ちが眼を輝かせて話す様子にあふれています。

 かと思えば、「あかちゃんダッコして〜」「ばぶ〜ばぶ〜」と赤ちゃんの真似!
 …“赤ちゃんごっこ”が保育園でもはやっているらしく、ちょうどクラスは“おめでたラッシュ”です。
 お友だちの妹や弟のことを話すうちに、「リリコは、いもうとのあかちゃんがいい〜」なんて言われてドキリ!

 でも考えてみると、子どものそばに赤ちゃんがいるというのは自然なことですね。ついこの間まで“赤ちゃん”だった子どもにも、次に生まれてきた赤ちゃんを大切に思ってほしい。大人も子どもも「赤ちゃん」が大好きなんです。

 …それなのに、産み育てることが阻まれる「少子化」社会。その原因を何重にも政治がつくっているなんてホントにおかしい。赤ちゃんのそばで暮らしていけるあたり前の国へ。

 やっぱり、がんばらなあきませんね。

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